良心に従った休日の過ごし方

『思い出のマーニー』を観に行ってきた。

どちらかというとジブリよりもディズニー派のわたしは一番最後に観たジブリ映画が『ハウルの動く城』というくらい、ここ最近はジブリとご無沙汰だったわけだが(ハウルがもう10年も前の作品だなんて信じられない)、ラジオであれだけマニられて(筆者注:マニる=「マーニー」を連呼するの意)しまったら仕方ない。観るしかない。観る以外の選択肢がない。しげさんがパンを指差して「これおれの肉だから」と言ったらそのパンはしげさんの肉となるのと同様、「マーニーおすすめ」と言われたならもはや観に行くことしか許されていないのだ。そういうシンプルな行動原理で敬虔に生きていきたいのだ。

ということで、同じくNEWSファンの友人(彼女もKラジの「あいつらまじマーニー」回を聴いてから行きたい行きたいと言っていた)と一緒に観に行ってきた。

 

泣いた。

すげーーーーーーーーよかった。わたしの語彙が貧弱すぎるせいと、ネタバレを避けるためと、どんな複雑な言葉よりも無駄のない言葉で良さを伝えたい一心とで、「よかった」としか表現できないのが歯がゆいが本当によかった。なんて美しい映画だろうと素直に思ったし、その思いのままに涙があふれて止まらなかった。開始5分で泣き始めて始終泣いていたせいで鑑賞後は頭痛がひどかった。そんな特典すらも愛おしいくらいよかった。

映画というより「絵画をなめらかにつなげた映像」のようで、とにかく底なしにきれいで、きれいすぎるせいでかなしくて、透明で、透明すぎるがゆえに底の見えないおそろしさがあった。ホラーっぽく感じられる展開もあるのでこの夏に観る映画としてこれ以上なくおすすめだ。

あとしげさんも言っていたけれどとにかくマーニーがかわいい。マーニーちょういいやつちょう好き。杏奈のキャラも個人的にはすごく好きなタイプで、もうふたりまとめて抱きしめたい。おねえちゃんの腕の中においでってしたい。そして抱きしめてやすらかに眠りたい。

しかし個人的に悲しいこともあって、わたしの右隣の男の人が常に扇子で煽いでいたためその風が右腕を著しく冷やしていた。バタバタうるさく煽いでいたわけではなかったので何も言えなかったけれども、この微妙にもやもやする気持ちに気づいたときしげさんの身に降りかかった「あいつらまじマーニー」をより深く理解することができたような気がする。気だけ。ちょっとだけ。マーニーの毛先ぐらいだけ。

正直なところ、件のKラジで映画館のマナーの悪さにおこしながら巧妙に『思い出のマーニー』をマーケティング(?)されたと若干悔しさもあったが、観に行ってまったく後悔はない。後悔はないどころか、通りすがりの人々一人ひとりに「マーニー観た!??!!観てない!?!!観て!!!!!!」って掴みかかりたい程度には自らも全力でマーニーをマーケティング(?)したい思いに駆られている。マーニーこわい。

まだ観ていないみなさんも夏休みの「思い出」づくりにぜひ。ネタバレは絶対見ずに、まっさらな状態でぜひ。ケータイの電源をオフにすることも忘れずに。

 

それと今日はひっさしぶり、実に数か月ぶりにシゲゴリラヂオを聴いた。普段土曜の夜はバイトがあり間に合わないのだが、今夜はめずらしくバイトがなかったのだ。歓喜。

熱海に温泉旅行に行ってきた話がとてもかわいくておもしろかった。ジャニーズのみなさんがおトイレに行かないことは知っていたけれど、まさかおしりの穴そのものがないとは知らなかった。なんということだ。いよいよ神々しい。人類を超越している。だからこそパンは肉になるし、ワインは血になるし、人々はマーニーを観に行くんだと思う。そういうふうにできているんだと思う。うん。もうそういうことでいいと思う。