1時間の奇跡

NEWSが4人体制になって以降初めてMCを務めるバラエティ特番、『4×9』を見た。リアルタイムで見て、直後に録画を2回見て、今日また録画を3回見た。

 

実を言うと、わたしは今回この特番を見るにあたって、かつてNEWSが6人だったころに現メンバーが出演していた『走魂』を改めて視聴し直していた。『4×9』を見たときにキエーなどと奇声を上げて取り乱してしまうことのないよう、なるべく平常心に近い状態で深夜の1時間を過ごせるよう(完全に平常心でいることはどだい無理な話)、心の準備体操のつもりで、初回からラストまでを(文字通り)駆け足で見返した。要するに「NEWSのバラエティなんてほぼほぼ見慣れてるからいまさら与えられたって動じないぜ!」(と強がる)作戦である。ちなみにわたしが『走魂』で特に好きな回は動物園と階段で怪談の回である。動物園の強制四人五脚でこけつまろびつしてるのがかわいい。怪談できてないまっすーさんがかわいい。

しかし結果的に、その作戦は失敗に終わった。

それもそうだ。改めて考えてみるまでもない。しげさんも言っていたけれど『走魂』はNEWSがいじられる側であり、今回の『4×9』はNEWSがいじる側なのだ。本質的に違うものをいくら摂取したところでなんの対策にもならない。なるはずがなかった。梨を食べておなかがいっぱいになったからと言って、目の前に差し出されたぶどうを食べないわけがないのだ。怠惰で安直な姿勢でこの記念すべき、尊い番組に向き合おうなどと考えた自分が愚かだった。許してくれ。

 

とにかく最初から最後まで、声を上げて笑えて、ときにちょっと引いちゃう、良い意味でくだらない、また良い意味でばかばかしい番組だった。しょっぱなしげさんの「キャラクターが渋滞してる」や、小山さんの「画面小さいのにうるっせ!」など一般人側に容赦なく切り込んでいくタイプの突っ込み、「(制服)好きじゃん!」や「話広げようよ」などのメンバーに対するテンポの良い突っ込み、ときにはギリギリのNG発言(笑)も飛び出す、バラエティのバラエティらしさを最大限に生かした、肩の力を抜いて笑える本当に楽しい番組だった。発言や会話のすべてが良いバランスを保ちつつ番組の進行を支えていて、NEWSのMCってこんなにおもしろいんだ!?と素直な驚きと意外な喜びに浸ることができた。わたしのようなクソにわかが言えた立場じゃないことは重々承知のうえで言うけれど、この4人だからこそ実現できた番組だと思う。特番1回きりにするなんてあんんんまりにももったいなさすぎる。

家宅捜索ロケの方はこやますとてごしげでずいぶん難易度に差があったような気がするけれど(笑)、それも含めて前半のトークと良い緩急を作っていた。特に手越さん、しげさんのおふたりにはこころから「お疲れさまです」と言いたい…。虫にビビったり虫料理にドン引く年少コンビはとてもかわいかったけれど、それ以上に食虫のインパクトが強すぎた。食虫植物中毒の方によるとおふたりとも出された料理はその後ほぼ完食されたそうで、いやもうほんとすごいわ。無理だわあれ。無理無理。思い出すだけで無理。

言いつつこのロケも組み合わせを変えたバージョンをぜひ見てみたいし(こやてご・しげますとか、こやしげ・てごますとかでもまた違った雰囲気のロケになって楽しそう)、レギュラー化は難しくてもたとえば半年に1回とか、数か月に1回とかでもいいからぜひまたやってほしい。切に願う。

あと細かいことだけど、スタジオでの並び順が小加手増だったことがさりげに好きだなあと。だいたい4人が横並びになるときは小手増(あるいは増手)加で、こやしげがてごますを挟む形が多かったと思うので、なんだかちょっと新鮮だった。トーク中小山さんとしげさんがよく顔を合わせあっていたのがかわいい。

 

とにかく1時間、普段の深夜ではありえないほどの濃い時間を過ごさせてもらえて、『4×9』という番組を企画・制作してくださったスタッフさんにも全身全霊で感謝を捧げたいと本当に、まじで、こころの底から思う。こんなにこんなにこんんんなにかわいくて尊い番組をありがとう。結局かわいいと尊いに逃げる程度の語彙力しかないわたしを許してくれ。NEWSさん世界一かわいくて尊い。キエー。