理想的な音楽が提供する映画的な現実


映画『ジャージー・ボーイズ』予告編 - YouTube

『ヒャッホゥ!!↑↑(高音)』

 

2014年10月19日放送●SORASHIGE BOOK

 

・オープニング

『4×9』の放送も終わり、『アンドレス』も終わり(まだ最終話が掲載された号は発売されてないけど)、いろいろなものの感想が届いているらしい今回の放送。部長が話したいこともたくさんあって何から話していいかわからないけれど(「(『4×9』に関しては)話すっつったって見てもらった通りだったんで話すことないんだけど」)まずはおたより紹介。

〈『ピンクとグレー』をきっかけにファンになった40代のサラリーマンです。『アンドレス』も楽しく読んでます。私のような部員もいますのでこれからも部長のさらなる活躍に期待してます〉

最近書いたりしているから自分のラジオを聴くことがあるけど、気が緩んでたなーと思ったと言う部長。いわく、「おれってこんな早口なんだ!?」とか(笑) ひとりでしゃべっているからぼやきっぽくなっているときもあって、ちゃんとラジオDJという認識をもたなければいけないなと反省しているそう。「DJ…プロ意識を強く保とうとしてますけど(笑)」今回はおたよりをくれたざきさんのためにもいろんなことを届けていければなと、気持ちを新たにしていた。

 

・音楽部

ザ・フォー・シーズンズ「シェリー」

〈映画『ジャージー・ボーイズ』は観た?感想が聞きたい〉

というおたよりから、『ジャージー・ボーイズ』の話(「今月先月はすごい映画…映画の話したい」)。試写の時点で話題なっていたけれど評判通り感動して、真新しいことを描いているわけではないのにずっと泣きそうになっていた。

内容は「フォー・シーズンズ」という60年代を代表するロックバンドの伝記のようなもので、もともとはブロードウェイのミュージカルだったという本作品。クリント・イーストウッド監督の質感を維持しつつ新しいイーストウッドの作品でもある、衝撃的な感動作で、彼のすごさを改めて感じさせられたそう。

映画でも舞台でやっていることをあえて生かしているらしい。映画は基本的にのぞき見のスタイル(「そこで起きている物語をこっちが観る」)だけど、舞台はこっち(観客)に話しかけてきたりする。それと同じように、カメラに向かって話すことを「第4の壁を壊す」と言い、部長いわくそれは世界観が崩れる危険性のあるリスキーな手法だとか。しかし、『ジャージー・ボーイズ』では冒頭でいきなりカメラ目線でトミー(地元のワル)が話しかけてくるため、「こういう物語を発されている」と観客は自覚できる。そうすることで距離が近くなり、その分だけ物語に入っていきやすくなるのではないかと部長は考える。

とにかく音楽がすばらしく、有名なのは多くのカバーが出されている「君の瞳に恋してる(Can't Take My Eyes Off You)」。フォー・シーズンズはデビューしていきなり1位になるけれど、曲を書いているのはボブという15歳の少年。同じく彼が書いた「シェリー」は15分ぐらいで書いたと言われているとか。

いつも映画の話をしている友人と「やっぱり音楽の力が大きい」と話していた。その友人に「いま加藤は現時点でランキングどんな感じ?」と聞かれ、件の『ジャージ・ボーイズ』は2位と言う部長。「1位の話今日できるかな!?ここでやるとまた話ふくらんじゃうからあとでするけど」

友人の中でもベスト3には入っているだろう本作品、部長の中で2位にランクインした理由は彼とはちょっと違うとか。「泣きそうになった…ハートにタッチされた感覚ってのもあるんだけど、4人の話!(笑) グループが4人の話」

グルーの解散やメンバー間のずれなども描かれていて、「自分とまったく似てるシチュエーションと思えないか、どうしても感情移入せざるを得ないでしょう!?」とのこと。その中で「おれはどれなのか」と考えたりするとけっこうぐっときてしまったり。結局バラバラになってしまうからこうならない方がいいけれど、グループの4人ものということで嫌いになれるわけがない!と断言。それもあって今年の特別な1本になった。

フォー・シーズンズはそんなに聴いたことがなかったけれどこれを機にサントラをぜひ!と思った部長だった。

 

・部活!

久しぶりにお笑い部復活ということで。「これからも1シーズンに1回くらいの頻度でやっていけるといいかな」

【初めての恋人の家に行ってドン引き!何があった?】

〈「絶対に開けないでね」という開かずの間がある〉

「これ怖いですね。鶴の恩返し的なね(笑)」

〈壁ドンの練習のしすぎで壁がへこんでいる〉

「ふふふ(笑) 相当強い力でいってんだね」

〈恋愛指南の本がいっぱいあった〉

「これもやですね~隠そうぜ!努力は認めるけど!こいつめっちゃ本から勉強してんじゃん(笑) パターンで来ようとしてるじゃん」

〈飲み物をビーカーで出された〉

「やですね~コップ出そうぜ。紙コップとかね(笑)」

〈ベッドシーツが浮世絵の春画だった(実話)〉

「もうエロい…エロい感じがガンガン出てる。どうしてベッドシーツ?おもしろいと思ったのかね。攻めちゃダメよ」

〈入場料をとられた〉

「ははは(笑) それが目的だったんじゃねーかなって」

〈ミラーボールがぐるぐる回っている〉

「やだね~なんか青いブラックライトとかさ、そういうのが好きな人わかるんだけどー…ちょっともうよくない?時代的によくない?」

〈リモコンがラップで巻かれている〉

「いやですね~あれなんなんだろうね、いまもいるのかな。実家とかならわかるけど」

〈ベッドの上にYES/NO枕が置いてあった〉

「気が早いっすね(笑) ちゃんとイエスになってたのかっていう。おまえのイエスじゃねーしな!って。ここもあんま掘り下げられないけど」

久々にやったらたくさんおもしろい回答があったと部長、たくさん来たけど厳しくジャッジしたらしい。

 

〈映画館はしごする?何本くらいした?〉

「2本が普通」本当は1本を集中して観るのが理想(「余韻に浸れないまま(次を)観るとごっちゃになったりする」)だけど、どうしても仕方ないときは2本くらい。最近は執筆の合間をぬって観ているとか。

音楽部でも話していた「1位の映画」は8月に公開された『FORMA』。ベルリン国際映画祭で批評家連盟賞を受賞した作品だそう。坂本あゆみ監督の作品で、約2時間半のうちラスト30分(ワンカット)が衝撃の展開だと話題になっていた。ギリギリに駆け込んだ人が皆「すごいから行ってきて」と言うので、部長もギリギリ最終日(結局ロングランになったので実質最終日ではない)に行った。

「すごかったっす!」と素直に絶賛。1カット1カットが長く、だるくなるしテンポが悪くなると思っていたけれど(「無駄にのばしてるようなイメージ」)、後半それが全部伏線となっていた。ミステリーとしてもおもしろいし、撮り方も斬新だし、脚本もおもしろいと太鼓判。ちなみに脚本家は仁志原了さん。

ネタバレになるから言えないけれどOLの話で、とあるOLが昔の同級生と再会し…「これぐらいにしとかないと(ネタバレになる)」本当に衝撃で、だれにでも勧められる作品だとか。オーストリアの有名な映画監督・ミヒャエル・ハネケの作品っぽいところもあり、作中でも彼の映画のDVDが映されていたのでやはり影響を受けているんだなーと。

「いやでも本当にすごかった…あっ時間になっちゃったよ」語りすぎて時間の経過を忘れる部長(笑) 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』もおもしろかった。『ジャージー・ボーイズ』と一緒で音楽がおもしろく、ちゃんとそれにも意味があるとか。

今回初めてアイマックスシアターで観たという部長。こんなに映画が好きだと言っておいてアイマックスで観たことがないというのはちょっと恥ずかしいので、今回ちゃんとデビューしようと思ったらしい。車で1時間ぐらいかけて町田にあるアイマックスシアターに向かうもまさかの大渋滞で、7時前の回を予約していたのに到着したのが7時半という悲劇。そのまま次の回を予約して待とうかと思ったもののそのへんに時間を潰すところがなく(「全部8時で閉まるのよ」)、木場まで戻らざるを得なかったとか(笑) 「すごい移動距離でアイマックスのために走り回った1日だった」

でもその甲斐あって、1回アイマックスで観たら他で3Dは観られなくなるとか…。「やっぱすごいなと…思いました。もうヒャッホゥ!↑↑(高音)って感じね。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーが。そんな感じかな、うん(笑)」

 

・エンディング

来週は初の試み、「シゲ部クイズ」!乞うご期待!

 

○主観

部長に映画をおすすめされると観に行かなければならない使命感に駆られるの巻。『ジャージー・ボーイズ』の予告編見てみたけどこれだけで涙目になってきてるから本編観たらどんなんなっちゃうのかちょっともうわかんない。観ます。

映画の話に限ったことじゃないけど、好きなものことのことを話す部長は本当に楽しそうで聴いていてこっちも楽しくなってくるし、わたしもやってみようかなっていう気を起こさせてくれる(それは当然「ファン」というフィルターのせいもある)。テレビももちろん楽しいけれど視覚的情報に頼らない分、ラジオの方がDJの伝達能力にすべてがかかってくるわけで。「声」「音」のみで表現されるラジオというメディアのもつ良さというか、おもしろさなんだろうなっていうのをひしひし感じる。確かに早口なときもあるのは否めないけど(笑)

来週の「シゲ部クイズ」楽しみ。

 

そういえば『トーキョーライブ22時』、小山さんいろいろとお疲れさまでしたな感じだった(笑) しょっぱなから自転車で走らされるアイドル…毎度のことだけど生着替え要求されるアイドル(しかもセウト)…スタッフの足の匂いを嗅がされるアイドル…見せ場がスタッフの早とちりにより奪われるアイドル…。ようかんが癒しとなってくれたことを願う(笑) あとコンサート後に並んでドライヤー(下含む)かけてるNEWSさんの図を想像して悶えた。なんだそれかわいい。世界遺産認定急いで。