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『金一封待ってまーす』

 

2015年6月29日放送●SORASHIGE BOOK

 

・オープニング

「6月の最後の放送ではありますが」先週6月24日に『チュムチュム』が発売し、感想も少しずつ届いているのでその紹介から。

〈新曲「チュムチュム」、初めて聴いたときはイントロからインパクトがありすぎて歌詞もくすっと笑えましたが、何回も聴き込むうちに中毒的にリピが止まりません〉

〈ツアーお疲れさまでした。昨年末の「有吉ジャポン」をきっかけに大ファンになり、NEWS4人のファンになりました(「そんな方いるんすね!?『有吉ジャポン』のどの…あれかな、二丁目行ったやつかな、ありがとうございます」)。年は40歳(「のお姉さまなんですね」)で、10代からいろんなライブに行ってきましたが、後方席で鼓動が高鳴る感じ初めてです〉

今日は「チュムチュム」とライブの話。

 

・音楽部

「ちょっと話戻るんですけど…」この前たまたま「チュムチュム」の制作に関わったスタッフの一人(「曲を作る一人、かな?」)に会ったんだけれど、その人的には「チュムチュム」の発音は最初「チュ↓ムチュ↓ム」だったんだそう。「歌の中で『チュ↑ムチュ↑ム』って歌ってるんだから「チュ↑ムチュ↑ム」になりますよ!」という話をした、という話をいま思い出したのでご報告(笑) 「最初は『チュ↓ムチュ↓ム』だったらしいですだから(笑)」

安室奈美恵「Photogenic」

今回もやっべ、とんでもねーことになってる、と部長も絶賛する安室さんのニューアルバム「_genic」。genicとは「○○に適した、~向きの」という意味。部長も『WiNK UP』で photogenicにかけた「Photoshigenic」を連載しているけれど、そもそも photogenic とは「写真的な」ということを意味していて、「写真美」みたいなものを指しているそう。アルバムタイトルの「_genic」はたとえば soundgenic や photogenic など、さまざまなことが想像される。テーマはリバイバルで、安室さんの真骨頂が打ち出されている印象のアルバムから、思わず踊りだしたくなってしまう楽曲。

 

・おたより

まずは「チュムチュム」 の感想から。

〈ドームでの「チュムチュム」初披露、感激しました。初めて聴いたときはあまりの衝撃に腰を抜かしそうになりましたが振付がつくと印象が変わって、ソーラン節のような男気あふれるパワフルなダンスに心が持っていかれました(「なるほど、確かにソーラン節に通じるところありますよね」)。とても激しいダンスですが衣装は重くないですか?〉

「ほんっとに衣装重いんだよね」ドラゴンボールで、重力を上げた重い部屋で悟空が戦う、重い衣装を着て練習をするというシーンがあり、それを脱ぐ際「バサ!!」となるけれど、衣装を脱ぐときにいつもそのシーンを思い出すとか。「ドラゴンボールで戦ったあとみたいになってる、練習したあとみたい…わかんないかな(笑)」

かなり衣装は重いけれどみんな頑張って踊っている。そして部長いわく、部長のズボンが一番生地が多く、かつレザーのため、「絶対おれが一番重い」とのこと。「まあそんなこと言い訳にしちゃいけないですよね。頑張って足上げております!(笑)」

 

〈今回のツアーはいままでよりもいっそう曲ごと、ブロックごとの演出が濃いと思いました。新曲を途中で区切ったりすることはとても勇気のいることだったと思いますが、これからもNEWSには試行錯誤して攻め続けてほしいです〉

投稿者さんは「ブロックごとの演出が濃い」と言っているけれどすごくシンプルだという思いがあって、シンプルというよりわかりやすく言うとお金に頼らない、ハンドメイドな演出を全員が心がけていた。そこにオリジナリティをどうやって表現するか、安っぽくならないようどうやったらおもしろく見せられるかということをすごく考えていて、アイディアがつまったライブだったと思う。部長もいくつかアイディアを出させてもらい、振付師しかりメンバーしかり、いろんな方のアイディアがつまっている。不安もあったし勇気も要ったけれど、蓋を開けてみると受け入れてくれた方も多く、公演ごとに良くなっていった部分もある。ステージからメンバーのみんなを見ていてもよかったし、そういったメンバーの空気感も含め、変わらずにこういうスタイルでいたいので応援よろしくお願いします。

 

〈今回のツアー、大阪から「BYAKUYA」で髪型変えるようになったよね?なんで?〉

〈久々にツアーDVDを見て、金髪の部長が懐かしくなりました。黒の部長も大好きだけれどなぜ黒にしたのですか?作家だから?〉

黒髪の自分の方が好きなんだけれど、前回金髪にしたのは衝動というか、反骨精神みたいな気持ちの部分だった。基本黒髪以外はあまり考えてないとのこと。髪型変更について、「BYAKUYA」では後半の流れの衣装が男っぽさや妖艶さのような、前半とは変える衣装や演出になっていたときに、自分の髪がおとなしく、自分のビジュアルが世界観に合ってないと鏡を見て思った。ちょうど「BYAKUYA」の前にソロがふたつ続いていたので、試行錯誤して変えてみようかなと考えた。「シゲかっこつけだしたな!」と思った方もいるかもしれないけど、どちらかというと「BYAKUYA」の世界観に自分がマッチしてなかったのを髪型や雰囲気でどうやって体現できるか、合わせていった。周りでも「ああいうことするのどう?」という人もいれば「あれやった方がいいっすよ、加藤さんのふり幅出てました」という人もいて、「恥ずかしいけどありがとうございます」と、思った以上に反応があった。一回のつもりだったけれどライブとしても良いスパイスになったんじゃないかな(「手前味噌ですけど」)と思ったので続けていった。

途中で髪の毛を変えるのは時間がかかるし、結果的にドームでは4回も髪型を変えるという暴挙に出たので、「加藤の化粧直し待ち」みたいになるとすごい恥ずかしいしキャラじゃないなとは思っているそう。けれど部長が髪型を変えたりしてから小山さんがサングラスをしたりみんないろいろやっていたので、みんなのモチベーションにつながったならよかったと思う。ビジュアルも演出のひとつだなと改めて気づいたので機会があればまたやりたいとのこと。

 

〈ツアーお疲れさまでした。「ソロ部長…ソロ部長だって(笑)」シゲ部長のソロ「ESCORT」で、途中動くやつに乗って運ばれる演出はどうやって考えついたんですか?また。ロメオからESCORTへのつなぎを考えた人に金一封送りたいです〉

「あ、じゃあ…金一封待ってまーす(笑)」「ESCORT」の演出は、やはり「ESCORT」なのでホテルマン、ドアマンっぽいのがいいなと思ったところから、毎回そうだけれどストーリー仕立てにと振付師と話していた。セットリストが決まったときに小山さんの終わりからホテルっぽい雰囲気につながるといいなと思った。他の人のコンサートを観に行ってもソロがばつばつ切れるのはもったいないと思っていて、小山さんに話を持ち掛けたそう。ソロは他から口出しは基本的にタブーだけれど「ちょっと終わりこうしたいんだけど…」と相談して、小山さんも自分の演出に抵触しない、影響がないからとOKしてくれたとのこと。「優しい小山さんのおかげで成立したっていう感じですかね」

金一封待ってますというのは冗談だけど喜んでくれた方がいてよかった。カートで運ばれるのは振付師のアイディア。ちょっと笑いになるかもしれないけどそれはそれでおもしろいし、おもしろかわいかっこよくなるならと部長もOKした。「ESCORT」にはストーリーやエピソードというか、裏設定があるけれど語るのは野暮なので想像におまかせしたいと思います、とのこと。

 

○主観

ずっと気になってた髪型とロメオ→ESCORTの演出のこと聴けて嬉しい。刈り上げ、大阪で初めて見たときはわりと本気で叫んじゃって、叫んじゃってというか「あああっ…」みたいな断末魔みたいな声あげちゃってなんかもうすごい、こいつ大丈夫かなみたいな感じだったけど、でもたぶん会場にいた人のほとんど(しげさんのファン以外も)同じ気持ちだったと思う。どよめいてたよねみんなね。あれはどよめくよね。「BYAKUYA」ソロでスクリーンに抜かれたときの衝撃…刈り上げの威力…でもそんな会場中に断末魔をもたらした刈り上げが、「ビジュアルも演出のひとつ」という誠実な考えのもとでなされたんだと思うとこんなにこんなに愛されて幸せだなあって本当実感する。愛されてるね。誠実に愛された分誠実に愛し返したいよね。

ロメオ→ESCORTの流れも、最初に見たときの衝撃といったらなかった。小山さんのロメオ自体ものすごい衝撃をもって見ていたけれど、終わってその衝撃から解放されたかと思いきやESCORTからカウンター食らわされた感じ。ほとんど放心状態で自分がなに見てるかすら理解できてなかったおそれあるから、早くDVD出てほしい。何度も何度もそこだけタイムリープしてるかのごとく巻き戻したい。ロメオとESCORTの間で輪廻転生し続けたい。